2025/5/26
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名著に学ぶ、そして自由に読む |
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『あしたのために』2025年 第4号── 名著に学ぶ、そして自由に読む ── 【2008年11月号より】私は文学部出身だ。にもかかわらず、文学に親しんでいないことに日頃から慙愧の念を抱いてきた。四谷大塚の国語6年上・第16回には多くの文学作品が掲載されているが、その授業の度に思う。読もうとしたが結局手をつけないままの作品、以前読んだ(気もする)がすっかり内容を忘れてしまった作品のなんと多いことか。 そこで一念発起。名著と呼ばれるものを片っ端から読んでやろうと決心した訳だ。以下に、読んだ作品を記しておく。 日本文学国木田独歩『武蔵野』『牛肉と馬鈴薯』、泉鏡花『高野聖』、夏目漱石『吾輩は猫である』『門』、志賀直哉『小僧の神様』『暗夜行路』、谷崎潤一郎『痴人の愛』、宮沢賢治『銀河鉄道の夜』、江戸川乱歩『人間椅子』、中島敦『山月記』、川端康成『雪国』、小林多喜二『蟹工船』、山本有三『真実一路』、三島由紀夫『潮騒』、安部公房『箱男』、ほか多数。 外国文学魯迅『阿Q正伝』、カミュ『異邦人』、トルストイ『イワンの馬鹿』、ドストエフスキー『罪と罰』、ディケンズ『クリスマス・カロル』、ポー『モルグ街の殺人』、バルザック『谷間の百合』、モーム『月と六ペンス』、カフカ『変身』、サン=テグジュペリ『星の王子さま』、サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』、シェイクスピア『リア王』、ほか多数。 名著に触れることで、人生の教訓となるべき要素が多く含まれていることを知った。 【2025年の細川より】思い返せば、当時は「『あしたのために』の原稿を書くため」に読書していた部分が、正直あったように思います(笑) 直近では、村上春樹の最新作『街とその不確かな壁』を読み終えました。 まさに『街とその不確かな壁』の主人公のように、 昔のように網羅的に読むことはできなくなったけれど、 本を通じて得た感性や価値観は、 次回以降も、17年の時を越えて残した言葉と、今だから伝えられる思いを重ねて綴っていきます。 |
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